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口腔ガンについて

投稿日:2016年11月21日

カテゴリ:スタッフブログ

こんにちは。押上の歯医者 なかや歯科クリニックのおおきたです。

 

先日、近くのショッピングセンターではイベントが開催されていました。

墨田区の保険所主催のイベントで、

口腔ガン早期発見の為にお口の中の定期検診をすすめる内容でした。

 

私は以前、総合病院の口腔外科で勤務していたこともあり

口腔ガン患者さんを何人も見てきました。

私にとっては口腔ガンはとても身近な病気なのです。

しかし、一般にはまだまだ認知度が低い病気ですよね。

詳しく知らないという方がほとんどだと思います。

 

そこで、今回は口腔ガンについてご説明したいと思います。

 

口腔ガンは口の中とその周辺組織にできるガンで、

発生する部位によっては、舌ガン・歯肉ガン・口底ガン・頬粘膜ガンなどと呼ばれます。

 

口腔ガンは他の臓器と違って、目で見て触ることのできるガンです。

ですので、早期発見・早期治療が可能なガンなのです。

しかし、残念なことに日本は早期発見率が伸び悩んでいます。

 

口腔ガンの認知度が低いこと、口内炎や歯周病と思い込んでしまった、

どこで診てもらったらいいかわからない、などといった理由によって

進行してしまった状態で医療機関に訪れる方が多いのが現状です。

 

口腔ガンの発生は日本で発生するガンの3~5%ほどですが、

欧米諸国の死亡者数が減少傾向にあるにもかかわらず

日本では死亡者・罹患者ともに増加し続けている状態で、

約7000人が口腔ガンになっており、約3000人が亡くなっています。

 

口腔ガンになった約半数の方が亡くなっているので

致死率の高い怖いガンに思えますが、

ガンの治療経過をみる指数となる5年生存率は90%と高く、治癒しやすいガンでもあるのです。

 

欧米諸国では口腔ガン死亡者が減少傾向にあるには理由があります。

 

国をあげて積極的な啓発活動とともに、

歯科検診と定期的なクリーニングが盛んにおこなわれているからです。

なので、なにより早期発見・早期治療が重要になってくるのです。

 

口腔ガンは初期症状では自覚症状がないのがほとんどです。

しかし、「白板症」や「紅板症」といった

前がん病変と言われるガンになりやすい病態が存在します。

 

舌や歯肉などに、長く治らない白い膜や赤いただれがあったら気を付ける必要があります。

ですが、そもそもガンにならないように気を付けることはできます。

・煙草やお酒は控える
・バランスの良い食事と生活習慣を心がける
・お口の中を清潔に保つ

ということです。

さらに注意したいのが、お酒を飲みながら喫煙することです。

煙草に含まれている有害物質がアルコールに溶けてお口の粘膜に作用し

余計にリスクが高くなると言われています。

 

食事や生活習慣を整えるのはどんな病気でも当てはまることですが、

お口の中が汚れていると粘膜が傷つきやすい環境になり、ガンのリスクも上がります。

 

治していない虫歯がある、歯石を取っていない、

しみる等の違和感があるということはないですか?

 

治療が必要な歯は早く治し、クリーニングをしてお口の中を清潔にしましょう。

それもガン予防のひとつです。

 

おおきた

 

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