入れ歯の手入れ
投稿日:2016年10月4日
カテゴリ:スタッフブログ
こんにちは、おおきたです。
数年前、私がある歯科医院で働いていた時の話です。
ひとりのおじいさんがやってきました。
おじいさんは言いました。
「入れ歯が合わないから直してほしい。良く噛めないんだ。」
おじいさんの入れ歯を見てびっくりしました。
つるつるなのです。
本来あるはずの歯の凸凹がなく、真っ平らなのです。
おじいさんは言いました。
「作ってもらった歯医者で、入れ歯もいつも歯磨きをしているように
ブラシでしっかり磨いて汚れを落とすようにと言われたんだよ。」
そうです、このおじいさんは歯医者さんで言われたとおりに入れ歯の手入れを
毎日欠かさずやっていたのです。
歯ブラシと歯磨き粉を使って・・・。
もうこの入れ歯は修正することもできず、作り直しをしました。
この患者さんは、初めて入れ歯を作り、手入れの仕方を知りませんでした。
にもかかわらず、入れ歯を作った歯科医院さんは手入れの仕方を
正確に伝えることがありませんでした。
もし入れ歯の手入れに仕方を丁寧に説明していたら
このような悲劇は起こらなかったのかもしれません。
では入れ歯の手入れはどのようにするのでしょう?
入れ歯は主にプラスチックでできています。
ですので熱いお湯を使うと変形するおそれがあります。
また落とすと欠けたり割れたりしやすいので注意しましょう。
そして出来れば毎食後に入れ歯とお口の中それぞれをお手入れしましょう。
①すすぎ洗い
食べカスやヌメリを流水で洗い流します。
②ブラシで磨きましょう
歯科医院等で販売している入れ歯専用ブラシ、または市販の歯ブラシを
使います。
歯磨き粉は使いません。
歯磨き粉には研磨剤が含まれているものが多いです。
この研磨剤によって入れ歯が傷ついてしまい細菌が
発生しやすくなったり、お話しに出てきたおじいさんの入れ歯のように
削れてしまうこともあります。
部分入れ歯の場合、バネの部分も忘れずに磨きましょう。
やさしく、ていねいに磨いてください。
③すすぎ洗い
良く流水ですすいでから装着しましょう。就寝時や長時間装着しない時は
必ず水をはった容器で保管をしましょう。
入れ歯を乾燥させてしまうと変形やひび割れが起こる原因になります。
その時に、入れ歯洗浄剤を使うのも良いでしょう。
製品によって効果や使い方は異なりますので、説明書や注意事項を
良く確認して使用しましょう。
手入れを怠って汚れたままにしていると、細菌が繁殖してカビがはえたり
口臭のもとになったり、黒ずんできたりもしますので、長持ちさせるためには
正しい手入れが大切なのです。
おおきた
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